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考古学とは?

こう見えて、大学は考古学を専攻していた。

それもあって、今も考古学関連書籍を読んだり、博物館に行ったりしている。

ここで改めて考古学について少しお話ししたい。

 

考古学とは?

大体イメージがつくと思うが、遺跡や遺跡から発掘された考古資料をもとに、当時の人々の生活や文化を研究する学問だ。

 

部屋にこもって資料を漁る作業だけでは到底務まらない。

 

クソ暑い中、あるいはクソ寒い中、長時間古墳や遺跡などを調査する体力がないと、とてもできない。

 

約2週間、ゼミや大学院生、教授たちと泊まり込みで古墳の調査に関わった経験あるのだが、体力的にも精力的にもきつかったのは覚えている苦笑

フラフラしてて今にも倒れるのでは?というような女子学生もいた。

 

何しろ、山奥なのだから、ちょっとでも油断してるとたちまち蚊が襲ってくるので、常にあちこち蚊取り線香を設置し、それも消えないよう、常に気をつけなければならなかった。

1個でも蚊取り線香の火が消えてると、「おい!蚊に刺されてるぞ!」とちょっとした騒ぎになる。

調査が終わって、他の場所に移動する時、蚊取り線香も一緒に持っていくのだ。

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発掘では必須の蚊取り線香

8月という猛暑の中で調査するものだがら、夕方頃に教授のおごりで配布されるアイスクリームがどうしようもない「ご褒美」だった。100円アイスがこんなにも美味しかったとは・・と感動してしまった記憶がある。

 

・・体力もかなり必要であると同時に、「タフな精神力」も必要なのである。

 

体を張って発掘してても何も出てこない確率の方が遥かに高い。出てきたとしてもせいぜい何かのゴミか、すでに発見されているもののカケラだったりする。

 

テレビや小説では「大発見だ!!」といとも簡単に発掘されているように映っているが、実際は全然違う。

発見されるまで地道な発掘を何回も何回も繰り返しているのだ。発見されるのはせいぜい1%。もしかしたらもっと少ないかもしれない。

 

つまり、これだけ時間・体力をかけたのに何も出てこなくても「落胆しない精神力」も求められる。

 

考古学の魅力とは?

そんな考古学であるが、魅力とは一体なんだろうか?

人それぞれだろうが、大きく分けて3つあるのではないかと思う。

 

①正直者である。

文字が始まった頃からの歴史にはどうしても「偏見」「欺瞞」「誇張」などがつきまとう。何故なら、残された文書というものは著した人の偏見、偽り、真実隠し・・などがかなり強く反映されているからだ。

なので、文書研究はある意味大変。「ウソ暴き」ができない研究者はその時点で「歴史研究者としてクビ」である。まあ、言い過ぎるかもしれないが。

 

それに引き換え、残されたモノはウソをつかない。真実をありのまま現代の我々に語ってくれる。

 

「神の手」偽造事件もあったが、あれは極めて稀なケースであり、普通はあり得ないので「偽造可能性」についてはあまり気にしなくても良いかもしれない。むしろ、考古資料を冒涜するような人が調査にかかわること自体おかしい。歴史を研究する以上、冒涜したり、偽造したりするような行為は間違ってもあってはならない、と歴史を学んだ身として強く思う。

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神の手事件

ただ、この事件がきっかけで、考古資料を読み解くのに考古学専門家だけではなく、自然科学や地質学専門など、違う分野の専門家にも協力いただく・・といった協業作業になった、ようなことを新聞で見た覚えがある。

 

まあ、そういうわけで、「モノは嘘をつかない」のが魅力的。

 

②正解が欠けているパズルゲーム。

では次の魅力とは何か?答えのない「パズルゲーム」みたいな作業に魅力を感じる人もいるかもしれない。

 

例えば、土器。

最初から完全な形のまま出てくる土器はまずない。

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土器の破片(ネットより抜粋)

大抵は壊れた破片として発掘される。

その破片を突き合わせ土器を復元する作業も、考古学学問の一つ。

 

「正解がない」とはどういうことか?

破片は100%ではないからだ。むしろ、かけている部分の方が多い。

 

ジクソーパズルは最初から全て揃っているので、コツコツやれば最終的には100%完成できる。

 

でも考古学でのパズルはそうではない。欠けている部分が多い中で、いかにパズルを突き合わせるか?がポイント。

⇨これが難しい。どこが欠けてるのかさっぱりわからないんだから。

 

でも、無理難題のパズル的問題にも魅力を感じる人は考古学分野に入るんでしょうね。

 

③ロマンがある。

3番目の魅力として・・やっぱり「ロマン」でしょうw

何故なら、謎が多いんですよね、文字が発達する前の時代って。文字が残っていないから、当時の人々がどう考えていたか?はもう想像力を豊かにしないと難しいんですよね。だからこそ、いろんな物語を考えられちゃう。

(そういう意味で、古代エジプトは異例。既に文字は存在してて、あれだけ文字が残ってて、かつ文字も解読されているのに関わらず、未だにあんなに謎が多いのは不可思議としか言いようがない)

 

長くなりましたが、考古学の魅力って、もっと知って欲しいんですよね。

残念ながら、あまり普及されていないみたいで、例えば考古学の本が読みたいと思ってネットで調べても絶版になってることが多いです。もしくは、買うとしても1冊が数千円もしちゃうなど、バカになりません・・・考古学雑誌も1冊で2000円もしちゃうし。

 

あ、考古学雑誌のこちら141号は大変勉強になりました。

日本の考古学チームが海外考古学にいかに貢献したか?がわかる雑誌であり、こういうことはもっと新聞やテレビなどで取り上げられてもいいじゃないか?って思わずにはいられませんでした。

 

長くなってしまったので、今日はそろそろここら辺で。